batchのブログ

知見の備忘録

メドレーのインターンシップに参加してきた

メドレーとは

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株式会社メドレーさんとは,東京の六本木にある2009年に設立された企業です.
www.medley.jp

事業内容としては,人材採用プラットフォーム事業と医療プラットフォーム事業の2つがあります.

事業の名前でわかるように医療分野を対象にした数々の事業を行っています.

メドレーさんは医療ヘルスケアの未来をつくる
ということを目指しており,医療ヘルスケア分野の課題を解決するために設立されました.

少し変わった企業で代表取締役が2人います.

そのうちの1人である豊田剛一郎さんは代表取締役医師という名前を持った代表取締役を担っている方で,もともと脳神経外科医として働いていた方です.

メドレーさんはそのような実際に医療現場で働いていた方が現在の日本の医療に対して課題に思ったことを解決しようとしている企業です.

インターンシップに参加する前に課題図書として読んだ本で,豊田さんが書かれた本を読みました.お時間ある方は絶対読んだほうがいいと思います.
皆さん,国民皆保険制度とか社会保障について暮らしていて気にしたことは特にないと思います.この本には現在の日本が抱えていて皆が気にしてない課題が山程書かれています.
そして,メドレーさんが日本の医療が抱えるどのような課題に向き合っているのかということが書かれています.

ぼくらの未来をつくる仕事

ぼくらの未来をつくる仕事


医療の問題は法律や政府との関係と切り離せず非常に難しい分野で,IT技術を駆使すれば簡単に解決できるという分野ではありません.


その難しい問題を,メドレーさんは自分たちがやらないといけないという強い意志を持って解決しようと真正面から向き合っている企業です.
実際に提供しているサービスを是非紹介したいので,紹介したいと思います.

人材採用プラットフォーム事業の中の医療ヘルスケア分野の人材不足の解決アプローチである「ジョブメドレー」
job-medley.com


医療プラットフォーム事業の中の日本最大級のオンライン診療システムである「CLINICS」
clinics-cloud.com
アプリもあります
clinics.medley.life

同じ医療プラットフォーム事業の中にある患者のための医療情報サービス「MEDLEY」
medley.life

同事業の中にある市民のための介護情報サービス「介護のほんね」
www.kaigonohonne.com


参加した経緯

僕がこのインターンシップに参加した経緯のスタートは,逆求人イベントでメドレーさんの方とお会いしたことからでした.

就職活動や夏のインターンシップに向けて,自分が将来やりたいことはなにか,自分が就職活動する中で大切にしたい軸はなにかなどを模索しているところで,医療という難しい分野で事業展開をしているメドレーさんを知りました.

医療という分野はとても広いし,社会貢献度も高く,医療の中の1つの課題を解決するだけでも日本全員が関わることでみんなをハッピーにできると思いました.

そんなことを色々思って参加しました.

やってきたこと

インターンシップは2日間という非常に短い時間でした.

参加したのは16名ほどで全員がエンジニア志望の学生でしたが,コードを書くようなインターンシップではありませんでした.

社会課題を解決するを考える〜医療をとりまく課題とアプローチ〜

というタイトルで日本の医療が抱える課題を4人〜5人のグループで考えてその課題を解決するアプローチまで考えようというものでした.

そしてインターンシップには代表取締役医師の豊田さんも来てくださり,疑問に思ったことはなんでも直接聞くことができ,非常に貴重な経験をすることができました,


僕がいたチームでは,日本の医療が抱えている課題をまずブレインストーミングのような形でみんなで出し合い,その中でも解決すると社会的インパクト(削減できる金額など)が大きいものを選択し,その解決アプローチを考えました.

具体的には,ジェネリック医薬品の普及率を日本で100%にするというもの.


みなさんそもそもジェネリック医薬品とはなんぞやとうことはご存知でしょうか?

そしてそのジェネリック医薬品が日本でどれくらい普及しているかご存知でしょうか?

そしてジェネリック医薬品とはまた別にAG(オーソライズジェネリック)という存在があることをご存知でしょうか?

そんなこと気にしたことも調べたこともないですよね.僕もそうでした.

国民皆保険制度といってみんなで平等にお金を出し合って,保険料を集めて自分が病気にかかったときの医療費を減らそうという制度をしているのにも関わらず,医療や制度についてリテラシの低い日本国民が大勢いるのも日本の医療の大きな課題であると僕は思っています.

このインターンシップでは社会保険を払っている日本国民であるからこそ知らないといけないはずなのに気にしたことがなかったり,考えたこともなかったようなことを短期間で大量に調べました.


結論をいうと,日本のジェネリック医薬品の普及率は74%です.

一見高いようにも見えますが,アメリカは90%ほど普及しているので少し遅れを取っています.この普及率を100%まで持っていけると2.8兆円ほど医療費を削減できる期待があります.

僕たちのチームはここに目をつけて解決策を考えました.


豊田さんの話によると,まだまだ患者やそして医師の中にジェネリック医薬品に対する印象を悪く持っている人たちがいるそう.

一応,ジェネリック医薬品は今まであったオリジナルの薬と同じ効能を低下価格で提供できるという薬です.

ですが,薬剤師さんが患者さんに「今までと効き目が同じで安いですよ」と言っても安いのにはなにか副作用や実は飲むとなにかあるのではという不信感があったり,医師の中でも効能が信用できないと思っている方々が平成29年度の調べて9.1%いることがわかりました.
ちなみに,患者さんでジェネリック医薬品に対する品質に疑問を持っている人は同年度の調べで25%ほどいることがわかりました.

この9.1%を多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが,医学部などの高学歴で日々医療について調査し,詳しい医者の10人に一人程は「ジェネリック医薬品は効かない」と思っているんです.


これはまだまだ序の口で医療分野はこのような人の心理的な部分が障壁になっていたり,大人の事情でみたいな部分が大量にあってとても難しい分野であることを実感しました.

参加しておもったこと

まず,思ったことは2日間で課題をみつけてその解決アプローチを考えるというだけでもかなり大変でした.しかし,その難しい分野のアプローチととして数々のプロダクトを結果としてアウトプットしているメドレーさんは本当にすごいと思いました.


そして豊田さんをはじめ,社員の方々みんなが本気で日本の医療を変えようと熱意をもって日々試行錯誤していることを実際に体感することができました.


本で読んだ豊田さんの言葉全てが,疑っていたわけではありませんが,本心で思っていることを書かれていて,その熱意を実際に色々お話することで感じることができ,そのような方々が本気で日本の医療が抱える課題を解決するという難解なことにチャレンジしていることに非常に可能性を感じ,感動しました.



風邪をひいたりすると,コンビニのように近くに何かしら病院があり,診療費は全体の3割だけ払えばよく,薬もたくさん出してくれて使っている分には非常に便利で不満のない日本の医療制度ですが,様々な課題を抱えていてこのままでは危険な状態です.


それにも関わらず,自分も含め,日本国民が日本の医療に関心がないのは問題だと思います.


今回のインターンシップを通してそう思えるようになったのは一つ大きな収穫だと思っています.
日本にはまだまだIT技術を使って変えていかなければいけない社会問題が大量にあります.

さいごに

株式会社メドレーのみなさん,準備も含めて休日にも関わらず本インターンシップを開催してくださり本当にありがとうございました.
普段考えることのないことを,専門の方々のお話を聞きながら真剣に考えられるとても貴重な経験をすることができました.
この経験を今後,何かしらの形で活かしていけたらいいなと思います.
メドレーさんの事業に対する熱い思いに本当に感動しました.
本当にありがとうございました.